【聞いた話】振り込め詐欺・オレオレ詐欺の一部始終【実話】

一昨日　自分の息子が入院して、昨日　手術をしました。
今日には退院してきます。
こういうことがあると、「無事でいる」っていうことの大切さを改めて感じます。

手術前には立ち合いがあるのですが、その場に自分の母にも立ち会ってもらい、面会時間ギリギリまでいてもらいました。
その後一緒に食事をしたのですが、そこで思わぬ事実が発覚しました。

事件は数年前

実家に一本の電話がかかってきました。
母が電話をとって対応しました。

「ああもしもし、俺だよ。」
「ああ○○（兄の名前）かい、どうしたの？」

母は私の兄が電話してきたと思い、話を聞いたそうです。
携帯電話を買い替えたので、電話番号が変わったという話しでした。

いつもの声と少し違う気がしたのでそのことを問うと、風邪をひいてしまって鼻がつまってる、という話でした。
そしてその時はそれだけで話は終わったのです。

2度目の電話

それから2日後。番号が変わったという携帯電話から電話がかかってきました。
母はすでに家の電話に変更した番号を登録していて、まったく違和感なく電話に出たそうです。

しかし今回の電話は深刻な内容でした。
仕事でお客にお金を振り込まないといけなかったが、間違えて他の口座に振り込んでしまった。
仕事の事なので上司に相談したが、今回のミスを会社が補てんすることになると、今後の昇進にも影響が出る可能性があるので、まず自分の周りで対応するように言われた。

その他にも色々と母が質問をしたそうですが、兄は要領を得ないような回答で、母には多少違和感があったそうです。
それで父に電話を代わってしばらく問答したのですが、これまた要領を得なかったそうです。

泣き落としで入金を催促

最終的に電話相手は泣き落としに入ったそうですが、子供が困っていると親は放っておけないんですね。
ついに相手の銀行口座に振り込むということになったのです。

金額は250万円だったそうで、まったく払えない金額ではないところがミソです。
息子が困っているから、何とか金を集めて口座に入金をしようとしていたところでした。

母が何となく怪しく思い、以前の携帯電話に電話をしたそうです。
本当の兄が普通に電話に出て、口座振り込みの話をすると「何のこと？」と答えたそうです。

母はその話を聞いて全身に鳥肌がたったということです。
あわてて母は父の携帯電話に電話して入金を取りやめさせました。

今回は未然に防げたが・・・

父はそのとき銀行に向かっている途中で、あと数十分連絡が遅れていたら、入金を済ませていたところだった、と言っていました。
結果的に何とか入金しないで済んだそうで、事なきを得ました。

その後、警察に報告しようとしたところ、まだ被害に遭っていないので警察としてはどうすることもできない、と言われたそうで、日本の警察は事件が起きるまで、何も動いてくれないと言っていました。

自分も以前、お金がらみのことで警察に相談に行ったことがあるのですが、確かに事件が起きる以前は話に取り合ってくれなかったです。
「未然に事件を防ぐ」という観点が皆無なのでしょう。

これだけ振り込め詐欺が蔓延しているのだから、もっと未然に防ぐ対応に力を入れてもらいたいものです。
それにしても母の機転で事なきを得てよかったです・・・。

それにしても自分が知っているオレオレ詐欺の典型的なパターンです。
ワイドショーなどで見聞きしていると、「本当にこんなので騙されるやつがいるのか？」と疑いたくなりますが、実際聞いた話ではとてもうまく言葉巧みに（辻褄があうように）話してきて、すぐに嘘と見破るのは難しかった、とのことでした。

もしかしたら振込め詐欺のマニュアルのようなものがあるのかもしれません。
両親には振り込め詐欺にはこれから気を付ける様に言いました。

それ系のホームページを見てみると対策として、

• 疑わしい場合はまず警察に連絡
• 必ず本人と連絡の取れる方法を取ってみる
• 家族だけが分かる暗号などを事前に周知しておく

などの方法が挙げられていました。

自分もいまや親の立場ですが、こんな詐欺には気を付けたいと思います。