バカと羞恥心が無いのと単独行動できないのが嫌いだった
この一年を振り返ってみて、「馬鹿な人」と、「羞恥心が無い人」と、「単独行動ができない人」を、私は嫌いだったんだな、と気づきました。
具体的に言うと、1人で仕事を完結できない人。なんでも人に頼る人。
自分で仕事ができないので、1人でできることに複数人を使う人。
これは自分の過去の経験がこの思考の原点を作っていたと思います。
前職で自分がリーダークラスで事業を任されたとき、ほぼすべての業務を自分ひとりで回さなくてはならない状況になりました。
頼りになる人は誰もいない状況。誰も自分の仕事をできないし、理解することもできない。
頼れるのは自分ひとりだけ、そんな状況の中でいかに効率的に、スマートに仕事をこなしていくかということが自分のミッションの一つでもありました。
膨大な仕事量を1日単位、1時間単位で分割していき、その中で最大の結果を出す。
それが「仕事」というもので、それをこなしてこそ「仕事をしている」ことになると考えていました。
自分にはリーマンショックの時、経営不振に陥った会社の事業部が解散し、会社都合で退職したという経験があります。
その経験は自分の仕事人生の中でも重大な影響を与えました。
会社は効率化を求め、これ以上できないくらいの効率化と生産性の向上を要求してきました。
通常の勤務時間では終わらない業務量です。その業務量でさえこなさなければならない状況だったのです。(それができなければ会社が倒産するということです)
そしてそれは一般社会でも当然のことなのだと思っていました。
当然のことですが、会社が変わると、そうではない会社もあるのだとわかりました。
効率化のことも考えないし、会社の倒産のことも考えない。
簡単に言うと、「危機意識が無い」ということでしょう。
効率化を徹底的に考えてきた自分には目から鱗でした。
それだけでさえ非効率で通常の2倍のコストが発生しているのにも関わらず、その意識が無いばかりか、更に「コミュニケーション」の名のもと、低俗なおしゃべりをしていました。1人でできることも周りの人とぺちゃくちゃしゃべりながら作業をしていたのです。
自分が何度も何度も何度も「コミュニケーション力」についてポストしているのは、そういう人に対する批判と、その語句の使用法をはき違えている人に対する批判もあるのでしょう。
前職では「一人ひとりが経営者の視点を持て」「従業員全員が利益とコストを考えろ」と言われてきました。
その視点を叩き込まれた自分からは、危機意識を持たず、経営的視点を持たないまま仕事をすることが、奇異に映りました。
危機意識が無く仕事をしていることに対しても全く悪びれる様子もなく、「楽しそうに」していたのです。
1つのことを1人でこなせば消化率は100%です。ですが、1つの仕事を2人でこなすと消化率は50%です。
小学生でもわかる仕事のやり方を、なぜ効率の悪い方法で行うのか謎でした。
前職であれば、それは完全に「悪」でした。
それもやはり会社によって違うところもあるのだとわかりました。
ですが、体に染みついた仕事に対する考え方は、すぐに変えることができないようで、1人で仕事ができなかったり、楽しそうにしゃべりながら仕事をしている人を見ると、嫌悪の感情を持ってしまっていたのです。
これは自分が至らないということを露呈していたにすぎません。
馬鹿な人もいれば、羞恥心が無い人もいる。単独行動ができない人もいる。
そもそも自分はそんなに立派な人間なのか?いや、それは違う。
年も新たにこの考えを改めて、いろいろな人がいて色々なやり方がある、自分もその一員として仕事をしている、ということを意識して仕事に励んでいきたいと思います。
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