革命で命を落としていくものたち
公開日:
:
最終更新日:2014/01/14
イシュー
昨年からGoogle Glassに興味が引かれっぱなしで、その流れでTelepathy oneにも興味が行きました。
そこから頓智ドットと井口尊仁氏に関心が移りました。
まず、井口さんが頓智ドットのCEOだったということ。カリスマ経営者だったということ。
頓智ドットのことはアプリ「セカイカメラ」が有名になったので知っていました。
あの時の衝撃はすごかったなー。当時はiphone持ってなかったから、はやく画面見たいと思ってました。
で、先月その「セカイカメラ」サービスが修了するというニュースを聞いて、ちょっと残念に感じました。
こういうメチャクチャにエッジの効いたサービスは、始めは受け入れられにくいと思います。
それはGoogleGlassしかりだし、iphoneが発売されるまで「なんでAppleが電話作るの?」と思ってた人も多いでしょう。(私がそうでした)
時代のあだ花とまでは言わないけど、継続が難しいんでしょうね。
継続的に収益にならないと、企業としてはやっていけない。
だからエッジをかなり丸くして、一般に受け入れられやすくして、他のサービスとの結合性とか、収益の面での合理性とかを考えて、結果的によくあるようなサービスにランディングする。
頓智ドットという会社がどうなのかは、恐縮ながら存じ上げないのですが、エッジの効いたサービスを更に拡大していくのではなく、サービスを終了させてしまったところに、「ああ、やっぱりそうなのか」という気持ちが感覚として残りました。
(「Tab」というサービスが引き継いでいるようですが、インパクト的にセカイカメラには及ばないかと。)
自分がWEBでやっていきたいと思ったのも、給与がすごく高そうとか、安定してそうとか、そういうことではなくて、WEBはこれまでに世界になかったもので、これからの世界を変える力を持っていると考えたからでした。これまでの社会のしがらみやルールなどを気にせず、まったく新しい世界に見えたのです。
医学部を出ていないとなれない職業や、親が官僚でなければ就けない職業などには、自分は程遠いポジションにあると認識していたので、そういうこれまでのしがらみとは全く関係のなく、PC1台、あとは自分の腕だけで生き残っていく、ある意味 侍みたいな生き方がすごくカッコよく思えたのです。(若かった・・・)
世襲からの脱却、大げさにいうとそれは士農工商という身分制度から、四民平等という新しい社会への転換だったのだと感じていました。
これは別に自分に限った話ではなくて、その時の雰囲気だったように感じます。(ネットで社会構造が変更する、みたいな記事はニュースでもやってました)
で、それに飛びついた人もたくさんいたわけなんですが、2000年でITバブルがはじけてみると、やっぱり生き残るところしか生き残れなかったりしましたよね。それ以外はどうなったかというと、倒産したり吸収合併したりしたんですね。いわば時代のあだ花になったということです。
話が長くなりましたが、こういう革命期には時代のあだ花がつきものなのかな、と。
大半は革命の中で命を落としていくのかもしれない、と。(今は命まで落とさないか。)
そう考えると、スティーブジョブズのように世界に影響を与えられる人物というのは、砂漠の大量の中の1粒で、本当に希少なんだと、改めて思います。
『世に棲む日々』を読了してふと考えたことでした。
ウェアラブル・デバイスの今後がますます気になりまくりです。
Google AD
- 前の記事
- 嫌われている人から好かれようと思わなくていいんだという件
- 次の記事
- 初めてジビエ食べてきたよ
関連記事
-
WEBは世界を変えたってことでおk
WEBは、「WEBサービス」っていう概念を飛び越えて、人間の生活そのものを変えてしまった感が
-
慮ることと真実を明らかにすること
今日ネットで見たコラムにびっくりさせられた。 大臣の失言と裏を読みたがる人々:日経ビジネスオンラ
-
スティーブ・ジョブズ、CEOを辞任
http://mainichi.jp/select/world/news/20110825ddm00
-
紀伊國屋書店、ソニー、パナソニック、楽天の4社が電子書籍で連携 :日本経済新聞
紀伊國屋書店、ソニー、パナソニック、楽天の4社が電子書籍で連携 :日本経済新聞手紙から電報、電報か
-
共産主義から資本主義に異動
4月1日付で、営業側の部署に異動になりました。組織変更があると言う事は分かってましたが、前日の
-
人の感覚器と脳の未来について
電子書籍を読んでいても、なかなか内容が頭に入ってこないことがよくある。これは感覚を使わないこ
-
一人の人間が会社を腐らせていた事例
かなり前にこの記事を書いてから、公開するかどうか自分なりに葛藤がありましたが、このエントリー
-
子供はなぜ何でも試してみたがるのか(なぜチャレンジ精神があるのか)?
この3月あたまで息子が1歳7か月になりました。 ヨチヨチ歩きから走ったりするようになり、時
-
ソーシャルということ
「ソーシャル」という言葉がひと段落した今だからこそ。ゲームビジネスやコミュニケーションなど色