WEBという革命
自分がインターネットと出会ったのは14~15年前だが、海外に行くことがあって本当にネットの便利さを知ったとき、「これは世界を変えるツールだ」と思った。
世界のあらゆるところで日本のニュースを知ることができ、画像を届けられ、動画も、音楽さえも、すべて届けることができる。それまでの概念では、こんなことは映画か漫画くらいにしか存在しなかった。もっと大げさに言えば、タイムマシーンみたいなものだと思った。
当時はYahooのトップページも随分と簡素で、NetscapeNavigatorとIEが、どっちがブラウザの主権を握るかで競っていた。
テーブルでレイアウトするのがようやく出てきて、いわゆるWEBデザインもこの頃から活発になってきたんだと思う。それでもネットで買い物ができる未来が来るなんて想像もしていなかった。(今ではお米を買うのにも、シャンプー買うのにもamazonを使ってます)
自分がWEBのスクールに通うと言ったとき、親はやめとけと言った。そんな簡単に手に職がつけられるなら、誰にでもできる仕事になる。いずれ需要がなくなると。
確かにWEBは狭い世界から、今や誰にでも扱えるものになった。本屋に行けばWEB関連の書籍は腐るほどある。WEBのテクノロジー自体がコモディティ化(日常品化)され、底上げされた。
WEBの普及と同時に「情報格差」や「情報リテラシー」という言葉が出てきた。言葉は現象を表す。WEBは社会に影響を与え、その影響はかつてなく大きくなってきた。
WEBは直接自分たちの生活に影響を与えてきた。たとえば遊びに。yahooで埋まっていた情報はコモディティ化された。たとえば仕事に。古い人や知識やシステムは、Googleの登場で必要なくなった。たとえば交友関係に。facebookであらゆる情報はメタ化され、関係づけようとしている。
WEBはよく、グーテンベルグの活版印刷と比べられる。活版印刷が普及したことでこれまである階級しか読むことのできなかった書物(情報)を、民間大衆でも読むことができるようになったのだ。そしてこの現象はひとつの事象を生む。歴史的文化革命とも言われる、ルネサンスだ。つまり、活版印刷はルネサンスの発端であったと言える。
Amazonしかり、楽天しかり、電子書籍しかり、紙媒体を用いた書籍という形式は現在 移行期にあると言っていいかもしれない。奇しくも自分は前職で書籍のECサイトを手がけた。それは手書きの手紙をEmailに書き直して送るようなものだろう。
Google glass は拡張現実を作り出し、ハードウェアと脳神経科学の更なる進歩で、Twitterのように思いを伝えられる世界が来るといわれている。脳神経と電気信号を、ハードウェアを介することで、少し前まで空想の世界の話しだった、超能力のようなこともできるようになると。(今の段階ではtwitterと眼球の動きを介して意思を伝えるというところまでできるそうです。全身麻痺の難病を患う男性、眼球の動きで思いをツイート)
あと10年、20年のうちに、考えている映像や音楽、味覚や感覚などを、電気信号を介して神経に直接伝達する方法ができるかもしれません。そのとき、今の時代を振り返り、あの頃がきっとルネサンスと同じような文化革命の時代だったのだ、と思うのかもしれません。
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