【持論】善とか悪とかを考えていたらネゴシエーターに行きついた
(写真はイメージです)
性善説と性悪説という概念があります。
人間はそもそも悪い生き物なんだという考え方と、人間は生まれた時は良い生き物で、生まれた後に悪くなってしまうんだ、という考え方です。
自分はどっちにも賛成しているわけではなく、中立というところだと思います。それよりも、「悪」とか「善」という抽象的な概念は、個人によって定義が異なるので、そもそもそれを一般化することはできないんじゃないかと思います。
ある人にとって、「お金を稼ぐこと」は生計を立てるため、家族を養うための唯一の方法であり、「お金を稼ぐこと」は絶対的な善であったとします。一方、ある人にとって、「お金を稼ぐこと」は腹黒い人間が得意の、人として心の薄汚い所業だということで「悪」に成り得ます。(一昔前に話題になった村上フ○ンドとかですかね。)
話の前提が違うところで「悪」だとか「善」だとか言ってもあまり意味はないんじゃないかと。
価値観が違うことで喧嘩したり、離婚したり、ディスったり、戦争がおきたりするのかと思います。
議論する際にはこの「前提が違う」というところが大切で、話しの土台を整えたり、前提を揃えておくことは、何かをまとめたり方向づけたりする際に絶対に必要になることです。
ただ、国民総中流社会が崩れ、グローバル化が進み、これだけ生き方や考え方が多様になってくると、 そういった前提を揃えておくことが難しくなってきます。
モノカルチャーだった頃がなつかしい・・・などとノスタルジックになっていても話は進みません。
そう思うのも分かりますが、世界は不可逆的ですので、元にはもどりません。もし時代が変わって似たような現象ができても、それとは別の現象です。
そういう意味で、これから大切になってくるのが「ネゴシエート」だと自分は思ってます。
言葉は違いますが、ディレクターという肩書の人や、セールス(営業)、これから全ての仕事に関わる人には必須のスキルになると思います。
ネゴシエーターというのは、日本語で「交渉人」の意味です。
本来は人質救出作戦において犯人との交渉を担当する警察・政府の要員のことを言うらしいです。(Wikipediaより)
心理学、行動科学、犯罪学の知識に裏打ちされた話術を用いて、犯人と直接的に交渉を行い、犯人の精神状態や現場の状況についての情報を収集し、事件を平和的に解決するように導くことが任務とされている。
この記述を見て、自分の行動と当てはまる方もいるのではないでしょうか?
もちろん、「犯人」や「事件」などと当てはまる訳では無いですが、例えばそれを「クライアント」、「案件」に置き換えると非常に身近に感じられると思います。
一昔前(インターネットが普及する以前)、TVや新聞などのメディアが発信する情報はそれぞれ個人に受信され、その情報を持って世間の現象や世界の情勢などは判断されてきました。
インターネットが普及し、個人が気軽に情報を発信でき、これまでにない価値観や行動様式が与えられるようになり、それが拡散して現象がスパイラルを起こすような現在では、ますます考え方や生き方が多様化していきます。
「つー」と言えば「かー」、「あ」と言えば「うん」の呼吸が通じ、「善」や「悪」という概念が多数派によって占められていた時代にはない、複雑で難解な状況が発生するかもしれません。
これまでは「主張すること」が重要視されてきたと感じます。
自分の利益、自分の目的、自分の背景・・・。それをどれだけ相手に主張できたかが、問題解決につながると考えられたのではないでしょうか。
対して「交渉すること」は相手の考えを考慮します。
相手の利益、相手の目的、相手の背景・・・。それらを総合して話を方向づけ、落としどころを見つけて問題解決をしていくのです。
もちろん簡単なことではないと思います。
自分の主張をし続けるよりも多くの労力を使うと思います。
それでも以前とは状況が変わった現在、複雑な状況や困難な問題を解決できるのは、「主張」ではなくて「交渉」なのだと思います。
・・・と、論拠の薄っぺらな持論をポストしてみました。
そんなの当たり前でしょ?と思われる方も、そんなわけないでしょ!と思われる方もいると思いますが、そんな意見もぜひいただければと思います。
(下のコメント欄から入力できます。)
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