*

日本語の深さに思う

公開日: : 最終更新日:2014/06/11 イシュー, ライフハック

最近、日本語の奥深さを改めて感じることがあったのでエントリー。

お陰様
よく、「おかげさまでうまく行きまして」などと使うことがあったが、「おかげさま」、もっと言うと「おかげ」の「かげ」って何だろう?と思った。イメージでは、「縁の下の力持ち」のような「目には見えないが確かにその力の影響をうけるもの」を定義していた。

しかし、調べるとその言葉にはもっと深かった。

語源由来辞典:お蔭様
http://gogen-allguide.com/o/okagesama.html

古くから「陰」は神仏などの偉大なものの蔭で、その庇護を受ける意味
「御影(みかげ)」や「みたま」「死んだ人の姿や肖像」を意味することにも通じる

額面通りに捉えると、死んだ人の上で今の繁栄があるということか。
誰かが犠牲になったから、その人がうまくいったと。
ちょっと怖い気もするが、そういう捉え方をすると納得できる気もする。

人の歴史を見れば人が進歩してきたのも、過去の人達が作り上げてきた文化を継承してきたからで、ある日突然今の文明が生まれるわけじゃない。そこにはおびただしい過去の人達の人生とそれぞれの残してきた遺物がある。その上に今の自分たちの生活なり、文化がある。

自分たちが食べるものにしても、畑を耕し、種をまき、収穫して加工し、それを口にするまで、本来は気が遠くなる過程があったはずだ。(現在ではオートメーションが進んでそれを感じなくても食べ物が食べられる。それが生命の神秘や重要性を奪う理由の一つになっている気もする)野菜はもちろん、肉食ならばもっと複雑で手が込んだ過程を経なければならなかった。

そうした目に見えないものや人の上で、自分自身が存在している。それが「お蔭様」だった。
全てが直接的に効果の見える物質社会では、目に見えないもの、数値で測れないものは切り捨てられ、存在価値を否定される。
(その現象が過度に感じるようになった故に、現代の一部の人が霊的なものや心理的なものに真理を見出そうとしているのだと思う)
しかし人間は、直接関わることがなくても、目に触れることがなくても、想像力や体験を通してその事象の前後関係や背景にあった事象を想像することができる。

最近のニュースを見ていると、どうも想像力に欠けているような出来事が多いような気がした。
ジョンレノンは「イマジン」という歌を歌ってヒットしたが、そんなラブ&ピースな思想がなくても、想像力を働かせて物事の背景や過去の歴史を読み解き、未来に実践ができるようなことができるように思える。

・・・と、何だか偏屈じみてきたけど、やっぱり「言霊(ことだま)」はある意味存在すると思うし、「ことば」は単なる記号ではないんだろうな、と思う。
英語上達したいな、と思う一方で、ことばはその背景にある文化や歴史を背負っているのだと。

Google AD


Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

no image

組織を作っているもの

去年からWEB制作のPMをさせてもらっていて、クライアントで常駐しているうちに、今回クライア

記事を読む

種を絶つ種

    ニホンカワウソ:環境省、絶滅指定へ http://mainic

記事を読む

「かわいー」と「おいしー」の脳死を超えて

※あらかじめご承知おきしていただきたいと思いますが、今回のポストは主に女性の方への批判と取られて

記事を読む

変化できるものだけが生き残れる

資生堂、過去の栄光と決別へ 自己否定も覚悟…トップ交代で改革急ぐ http://www.san

記事を読む

【持論】スティーブジョブズなんて目指さなくていい

前回マネージャがプレイヤーを活かし殺すという内容のポストをしました。 それに続いてちょって

記事を読む

ジャスト・アイデア

社会人になってこんなに休めた正月は無かったと思うくらいに休んだ今年の正月。 その休みの間に

記事を読む

【感想】小保方氏がSTAP細胞論文不正問題で会見【どうなる?】

小保方氏が先ほど会見を終えました。 この会見を見る限り、STAP細胞自体はあるのかなーと思

記事を読む

死なないように、長生きするってことが間違いなんじゃないの?

偉大なヴィジョナリー、スティーブ・ジョブズも言っていた。「死は最高の発明」だと。 アンチ・アン

記事を読む

【感想】タモリさんが笑っていいとも!を卒業して人徳とか影響力について考えた

春は出会いと別れの季節ですね。 タモリさんが「笑っていいとも!」を卒業するという話は、

記事を読む

子供を育てるということ

  ご無沙汰してしまいました。言い訳じゃないですが、育児が大変でした。ミルクあげたり、オムツ替えた

記事を読む

Google AD

Google AD

PAGE TOP ↑