コモディティ化を考える
読んだ本によると、googleの戦略は「世界中の情報の整理」の先にあるという。
全ての情報の整理のために検索システムを開発し、収益化のためにリスティングを始めた。
しかし「世界中の情報の整理」のためにgooglemapを開発し、その流れでカレンダーも、メールシステムも作った。
googleが起こした2つのパラダイムシフト、それがオープンソース化とコモディティ化。
これまで知る人も少なかった国の首相情報も、googleで検索すれば好きな音楽から過去の逸話まで簡単に入手可能になった。
無料で、瞬時に。
gmailはコモディティ化の代表といえる。私生活のメールをブラウザのGmailで受け取っている人は結構な数いると思う。
そこではすでに、OUTLOOKやTHUNDERBIRDなどのメールソフトは不要である。
そしてこれはGoogleDocsを使ってみれば分かるが、「これでもいいや」と思わせるものだ。わざわざ高価なmicrosoft製品を購入しなくても、似たような機能のあるGoogleDocsを使う。
わざわざ高価なwindowsやmacOSを購入するより、必要最低限を満たしたChromeOSでいいや、と思わせることでシェアを獲得しようということらしい。
(そこで話題に上がるのが100%WEBのはなしだが、その話はまた今度で。)
コモディティ化はいたるところで見られる。100円均一ショップや、ユニクロ、無印良品、チェーンの飲食店なども広義でコモディティ化しているだろう。
お気に入りの服が普段着になるような、大好きな料理でも毎日の食事になるような、そんな感覚。
誰にでも手の届くものになること。中国の偽物文化を見ていると、コモディティ化の発展した国だと思う。
そして現在、新たな段階にきた。特許戦争。とことんオープン化し、コモディティ化を目指すGoogleと、Appleを筆頭に占有化を図る企業。コモディティ化されてしまえば、自らの存在価値がなくなってしまうから、特許を武器に戦う。
つい先日のmotorola買収劇もその一環としてニュースを聞いていた。
少なくともこれからスマートフォン市場拡大を視野に入れた展開をするなら、モバイル事業で特許を持つ”武器”が必要だろうから。
まだまだiphoneの所持率が断然に多いという結果だが、数年後Androidのシェアがどこまで伸びているのか、多いに気になるところである。
追記:
昔のオヤジが自分のノウハウや経験をオープンにせず俗人的にしてきたのは、コモディティ化を防ぐための生存戦略のだったのかもしれない。
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